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はじめての Claude Code 設定教室

Claude に「チーム」をつくろう
— かしこく節約する3つの設定 —

この教材では、AIアシスタント「Claude(クロード)」をパソコンで使うときの、 3つの大切な設定ファイルのつくり方を、ゼロから丁寧にご案内します。 設定が終わると、Claude が仕事の内容に合わせて、高性能なAIと安価なAIを自動で使い分けてくれるようになり、 利用料金をぐっと抑えられます。むずかしい操作はありません。 基本は「文章をコピーして、貼り付ける」だけです。一緒にゆっくり進めていきましょう。

0時間目

まずは「ことば」に慣れましょう

これから出てくる5つのことばの意味が、なんとなく分かる。

新しいことを始めるとき、いちばんの壁は「知らないことば」です。 ここでは最初に、これから何度も出てくることばを5つだけ、やさしくご紹介します。 暗記しなくて大丈夫です。「そういえばさっき説明があったな」と思ったら、いつでもここに戻ってきてください。

Claude Code(クロード・コード)
Claude をパソコンの中で動かして、ファイルの作成や調べものなどの「作業」を任せられる道具です。 黒い画面(文字だけの画面)で、Claude と日本語でおしゃべりしながら仕事を頼めます。 見た目は少し無骨ですが、やることは「チャットでお願いする」だけなので、こわがらなくて大丈夫です。
モデル
Claude の「頭脳」の種類のことです。人間に例えると「ベテラン・中堅・若手」のような違いがあり、 賢いモデルほど利用料金が高く、軽いモデルほど安くて速いという関係になっています。 この教材の主役です。
トークン
AIの利用料金を数える単位です。水道の「リットル」や電気の「キロワット時」のようなもので、 Claude が読み書きする文章の量に応じて消費されます。賢いモデルは、同じ文章量でもトークン単価が高いと覚えておけば十分です。
フォルダとファイル
パソコンの中の「引き出し(フォルダ)」と「書類(ファイル)」です。 今回は、Claude 専用の引き出し(.claude という名前のフォルダ)の中に、3種類の書類を入れていきます。
サブエージェント
Claude が自分の「部下」として呼び出せる、小さな分身のことです。 今回の設定のいちばんの目玉で、この部下たちに安いモデルを割り当てることで節約を実現します。 くわしくは1時間目でお話しします。
👩‍🏫
先生のひとこと:「ことばが5つもあって不安…」という方、ご安心ください。 実際の作業で あなたが することは、この教材の文章をコピーして貼り付けることだけです。 ことばの意味は、作業をしながら自然と身についていきますよ。
1時間目

全体像 — Claude を「小さな会社」にたとえると

「なぜこの設定をすると節約になるのか」の仕組みが分かる。

モデルには「格」と「料金」がある

Claude には、性能と料金のちがう複数のモデル(頭脳)が用意されています。 代表的なものを、会社の役職にたとえてみましょう。

モデル名会社でいうと得意なこと料金の目安
Fable(フェイブル)社長・リーダーむずかしい判断、全体の計画、最終チェックいちばん高い
Opus(オーパス)ベテラン部長むずかしい実作業、できあがりの点検高い(Fableの約半分)
Sonnet(ソネット)頼れる中堅社員決まった手順の実務、チェック作業手ごろ
Haiku(ハイク)フットワークの軽い若手調べもの、資料読み、単純作業いちばん安い

ここで想像してみてください。もしあなたが社長さんだったら、 「書類のコピー取り」を社長自身にやらせる会社は、もったいないと思いませんか? 実は、何も設定しないで Claude を使うと、これと同じことが起きます。 かんたんな調べものにも、いちばん高いモデルの料金がかかってしまうのです。

解決策:「社長が部下に仕事をふる」しくみをつくる

そこで今回の設定です。社長(高性能モデル)には判断と指揮だけをしてもらい、 実際の作業は適した部下(安いモデルのサブエージェント)に自動でふり分けてもらいます。 これを図にすると、こうなります。

社長:Fable 計画を立てる・仕事をふる 最後に全体を確認する 調査係 explorer 担当モデル:Haiku 調べもの・資料読み (いちばん安い) 作業係 implementer 担当モデル:Sonnet 決まった内容の実作業 (手ごろな料金) チェック係 reviewer 担当モデル:Opus できあがりの点検 (社長の半額) 高い頭脳は「判断」に、安い頭脳は「作業」に。これが節約の基本です。
今回つくる「Claude 社」の組織図。3人の部下(サブエージェント)を、これから設定でつくります。

今日つくる「3つの書類」

この会社を動かすために、Claude 専用フォルダの中に3種類の書類を用意します。 それぞれの役割を、先に一覧でご覧ください。

書類の名前たとえるなら役割つくる時間
CLAUDE.md社訓・お願いごとメモClaude に守ってほしいルールや方針を日本語で書いておく3時間目
settings.json会社の登記簿・設定ノート「社長はどのモデルか」などの機械向けの設定を書いておく4時間目
agents フォルダ社員名簿部下(サブエージェント)一人ひとりのプロフィールを入れておく5時間目
👩‍🏫
先生のひとこと:ここまでが理解できれば、今日の授業の半分は終わったようなものです。 残りは手を動かすだけ。しかも大部分は Claude 自身に作らせます。 「AIの設定を、AIにやってもらう」— これがいちばん安全で、まちがいの少ない方法なんです。
2時間目

準備 — Claude Code を開いてみましょう

黒い画面で Claude Code を起動して、あいさつできる。

まず、Claude Code がお使いのパソコンに入っていることが前提です。 (まだの方は、公式サイト https://code.claude.com/docs/ のインストール案内に従ってください。) ここでは「入っているけれど、使い方に自信がない」という方向けに、起動から確認していきます。

手順:起動して、バージョンを確かめる

  1. 「黒い画面」を開きます。 Windows の方は、画面左下のスタートボタンを押して「PowerShell」と入力し、 出てきた「Windows PowerShell」をクリックします。 Mac の方は「ターミナル」というアプリを開きます(Launchpad で「ターミナル」と検索)。
    PowerShell(パワーシェル)/ターミナル
    パソコンに文字で命令を出すための画面です。マウスの代わりにキーボードで指示を出す、と考えてください。 この教材では、指示文はすべてこちらでご用意しますので、コピーして貼り付けるだけで大丈夫です。
  2. Claude Code のバージョン(版)を確認します。 次の1行をコピーして、黒い画面に貼り付け、Enter キーを押してください。
    黒い画面(PowerShell/ターミナル)に貼り付け
    claude --version
    「2.1.170」より大きい数字が表示されれば合格です。古い場合や、心配な場合は、 次の1行で最新版にできます。
    最新版にしたいとき
    claude update
  3. Claude Code を起動します。 次の1行を貼り付けて Enter を押すと、Claude との会話が始まります。
    黒い画面に貼り付け
    claude
    画面が切り替わって、文字を入力できる欄が出てきたら成功です。 ためしに「こんにちは。日本語で自己紹介してください。」と打ってみましょう。 お返事が来たら、準備は完了です。
⚠ 困ったときは: 「claude は認識されません」のようなエラーが出た場合は、Claude Code がまだインストールされていないか、 インストールがうまくいっていない状態です。あわてなくて大丈夫です。何も壊れてはいません。 公式のインストール手順(https://code.claude.com/docs/)からやり直してみてください。
👩‍🏫
先生のひとこと:終わりたいときは、キーボードの Ctrl キーを押しながら C を押せば、 いつでも Claude Code を終了できます。「閉じ方」を先に知っておくと、安心して試せますよね。
3時間目

CLAUDE.md — Claude への「お願いごとメモ」

Claude が毎回読んでくれるルールブックを作成できる。

CLAUDE.md とは何でしょう?

CLAUDE.md(クロード・エムディー)は、Claude が仕事を始める前に必ず読んでくれるメモです。 新しく入った社員さんに渡す「わが社の決まりごと」の紙のようなものだと思ってください。 ここに日本語でお願いごとを書いておくと、Claude は毎回それを守って働いてくれます。

「.md」ってなに?
ファイル名の最後についている .md は「マークダウン」という、 ふつうの文章ファイルの一種です。メモ帳で開ける、ただの文章だと思って大丈夫です。

置き場所は決まっています。あなたのパソコンの「ホームフォルダ」(自分の名前のフォルダ)の中にある、 .claude という Claude 専用フォルダの中です。

お使いのパソコン置き場所(ユーザー名はご自身のものに読み替え)
WindowsC:\Users\ユーザー名\.claude\CLAUDE.md
Mac/Users/ユーザー名/.claude/CLAUDE.md
先頭に「.(点)」がつくフォルダ
.claude のように名前が点で始まるフォルダは「かくしフォルダ」といって、 ふだんは画面に表示されない特別なフォルダです。見えなくても、ちゃんと存在しています。 今回は Claude 自身に作業してもらうので、探せなくても問題ありません。

作り方:Claude に頼みましょう

ここが今日いちばんのコツです。ファイルは自分で作らず、Claude Code に作ってもらいます。 下の枠の中の文章をまるごとコピーして、Claude Code の画面に貼り付けて、Enter を押すだけです。

Claude Code の画面に、まるごと貼り付けてください
あなたのユーザーレベルの設定フォルダ(ホームフォルダ直下の .claude フォルダ)に CLAUDE.md を作成してください。すでに存在する場合は、上書きせずに現在の内容を見せて、今回の内容の追記だけを提案してください。新規作成の場合は、以下の内容で作成してください。作成後、ファイルの場所と内容を表示して確認させてください。

# CLAUDE.md — わたしの基本ルール

## ことばづかい
- 説明はすべて日本語の丁寧な「です・ます」調でお願いします。
- 専門用語には、はじめて出てきたときに短い説明を添えてください。

## 安全のお願い
- ファイルの削除や上書きなど、元に戻せない操作の前には、必ず「〜してよいですか?」と確認してください。
- 作業が成功したと報告するときは、その証拠(実行結果や作成されたファイル)を一緒に見せてください。

## 仕事のふり分け(モデルの使い分け)
- 調べもの・ファイルの大量読み取りは explorer サブエージェントに任せてください。
- 内容の決まった作業・実装は implementer サブエージェントに任せてください。むずかしい実作業のときは、implementer を上位モデル(opus)指定で呼び出してください。
- 作業が終わったら reviewer サブエージェントに点検を任せてください。
- 全体の計画、むずかしい判断、最終確認だけを、あなた自身(メインのモデル)が行ってください。
- 小さな一回きりの修正は、任せずにそのまま行って構いません。

Claude が「作成しました」と報告し、ファイルの中身を見せてくれたら完了です。 「仕事のふり分け」の項目に出てきた explorer さんたちは、5時間目で実際に雇います。 先に社訓のほうへ「部下に仕事をふってね」と書いておいた、というわけです。

👩‍🏫
先生のひとこと:CLAUDE.md は、あとから何度でも育てられます。 Claude に同じ注意を2回した…と気づいたら、「今の注意を CLAUDE.md に追記して」と頼んでみてください。 あなただけの、世界にひとつのルールブックになっていきますよ。
4時間目

settings.json — Claude の「設定ノート」

「社長のモデル」を決める設定を、安全に書き込める。

settings.json とは何でしょう?

settings.json(セッティングス・ジェイソン)は、Claude Code の動きを決める機械向けの設定ノートです。 CLAUDE.md が「日本語で書くお願いごと」だったのに対し、こちらは「決まった書式で書く正式な届け出」にあたります。 今回はここに、「社長(メインのモデル)はどれにするか」を書き込みます。

「.json」ってなに?
JSON(ジェイソン)は、コンピューター向けの書式で書かれた文章ファイルです。 波かっこ { } や引用符 " " で決まりごとを書きます。 1文字でも書きまちがえると全体が動かなくなる、少し気むずかしい書類です。 だからこそ、手で書かずに Claude に頼むのが安全です。

どのモデルを「社長」にする?

1時間目の表を思い出してください。おすすめは次のどちらかです。

  • じっくり派:いちばん賢い fable を社長に。むずかしい相談や大きな仕事に強い分、料金は最高クラス。だからこそ部下へのふり分け(5時間目)が効いてきます。
  • バランス派:ベテランの opus を社長に。多くの仕事はこれで十分こなせて、料金は fable の約半分です。迷ったらこちらで始めて、物足りなくなったら fable に替えるのがおすすめです。

作り方:これも Claude に頼みましょう

下の枠をまるごとコピーして、Claude Code に貼り付けてください。 (例では「バランス派」の opus にしています。fable にしたい方は、貼り付けたあと、文中の opus という言葉を fable に打ち替えてから Enter してください。)

Claude Code の画面に、まるごと貼り付けてください
あなたのユーザーレベルの settings.json(ホームフォルダ直下の .claude フォルダ内)を確認して、次の2つの設定を反映してください。

1. "model" を "opus" にする(メインのモデルの指定)
2. "language" を "japanese" にする(日本語表示の指定)

大切なお願い:
- すでに settings.json が存在して他の設定が書かれている場合は、絶対に丸ごと上書きせず、既存の内容を保ったまま上の2項目だけを追加・変更してください。
- 変更前に、現在の内容と変更後の内容を並べて見せて、わたしの承認を待ってから書き込んでください。
- 書き込んだあと、ファイルを読み直して、正しい JSON になっているか確認して報告してください。

Claude が「変更前」と「変更後」を見せてくれたら、内容を眺めて「お願いします」と返事をしてください。 できあがりは、おおよそ次のような見た目になります(これは完成イメージで、貼り付ける必要はありません)。

完成イメージ(見るだけでOK)
{
  "model": "opus",
  "language": "japanese"
}
⚠ もし Claude が「設定ファイルは変更できません」と言ったら: 安全のため、Claude が自分で設定ファイルに触れないモードになっていることがあります。 その場合は、Claude に「では、settings.json に書き込むべき完成形の全文と、メモ帳での保存手順を教えてください」と頼めば、 手作業用の手順を丁寧に案内してくれます。どちらの道でもゴールは同じなので、ご安心ください。
5時間目

agents フォルダ — 3人の「専門スタッフ」を雇う

節約の主役、3人のサブエージェントを配置できる。

agents フォルダとは何でしょう?

いよいよ本日のメインイベントです。.claude フォルダの中に agents(エージェンツ)という名前のフォルダを作り、 その中に部下ひとりにつき1枚の「プロフィール票」(文章ファイル)を入れます。 プロフィール票には、次の3つを書きます。

  • 名前と担当 … 「どんな仕事のときに呼ばれる係か」
  • 担当モデルここに「社長より安い、その仕事に見合ったモデル」を書くのが、節約のかなめです
  • 仕事の心得 … その係への細かな指示

今回雇うのは、1時間目の組織図に出てきたこの3人です。

名前担当モデルファイル名
explorer(エクスプローラー)調査係。調べもの・資料の大量読み取りhaiku(最安)explorer.md
implementer(インプリメンター)作業係。内容の決まった実作業sonnet(手ごろ)implementer.md
reviewer(レビュアー)チェック係。できあがりの点検opus(ベテラン。社長の半額)reviewer.md

雇い方:長い指示文を1回貼るだけ

下の枠が少し長く見えますが、やることは今までと同じ、まるごとコピーして貼り付けて Enter だけです。 3人ぶんのプロフィール票を、Claude が一度に作ってくれます。

Claude Code の画面に、まるごと貼り付けてください(長いですが1回でOK)
あなたのユーザーレベルの設定フォルダ(ホームフォルダ直下の .claude フォルダ)に agents フォルダを作成し(すでにあればそのまま)、以下の3ファイルを正確にこの内容で作成してください。同名のファイルがすでにある場合は上書きせず、先に現状を見せて相談してください。作成後、3ファイルの存在と、それぞれの model の設定値を表示して確認させてください。

【ファイル1: agents/explorer.md】
---
name: explorer
description: 資料・ファイル・コードの調査や大量の読み取りなど、結論だけ分かればよい読み取り専用の作業に use proactively。ファイルの変更が必要な作業には使わない。
tools: Read, Grep, Glob, WebSearch, WebFetch
model: haiku
---

あなたは調査専門の係です。

- 指示された対象を調べて、結論と根拠(ファイルの場所・出典)だけを簡潔に日本語で報告してください。
- とちゅうの経過や長い生データは報告に入れず、要点にまとめてください。
- ファイルの作成・変更・削除は行いません。
- 量が多くて全部は読めないときは、どこまで確認したか(確認済み・未確認の範囲)を必ず報告に添えてください。
- 調べても見つからなかったときは、推測で埋めず「調べたが見つからなかった」と正直に報告してください。

【ファイル2: agents/implementer.md】
---
name: implementer
description: やることが具体的に決まったあとの実作業に use proactively。内容があいまいな段階や、大きな方針の判断が必要な作業には使わない。
model: sonnet
disallowedTools: Agent
---

あなたは実作業専門の係です。

- 渡された指示に忠実に作業してください。頼まれていない変更や、指示の拡大解釈はしません。
- 指示に不明な点や矛盾を見つけたら、推測で進めず、その旨を報告して指示を仰いでください。
- 完了報告には、変更したファイルの一覧と、確認した結果(証拠)を必ず含めてください。証拠なしに「成功しました」と報告しません。
- テストなどの確認が失敗して直しきれないときは、失敗の記録を添えて差し戻してください。

【ファイル3: agents/reviewer.md】
---
name: reviewer
description: 作業が終わったあとの点検・確認に use proactively。点検の対象だけを受け取り、依頼した側の結論はうのみにしない。
tools: Read, Grep, Glob, Bash
model: opus
---

あなたは点検専門の係です。依頼した側の「できました」をうのみにせず、対象そのものを自分の目で確認します。

- 指定されたファイルや変更内容を自分で読み、次の点を確認してください:
  - 内容の正しさ(まちがい・抜けもれ)
  - 危険がないか(消してはいけないものへの影響、秘密情報のまぎれ込み)
  - 依頼内容との一致(やりすぎ・やり足りない部分)
- 指摘は「必ず直すべきこと」「直したほうがよいこと」「参考意見」の3段階に分けて報告してください。
- 点検の対象が見つからない・空っぽのときは、点検せずにその事実を報告してください。「対象なし」を「問題なし」とは報告しません。
- 問題がなかった場合も、「何をどう確認して問題なしと判断したか」を書いてください。
- 点検中にファイルを変更してはいけません。

Claude が3つのファイルを作り、「explorer は haiku、implementer は sonnet、reviewer は opus です」のように 報告してくれたら、採用完了です。おめでとうございます、あなたは3人の部下を持つ社長になりました!

「--- で囲まれた部分」はなに?
各ファイルの先頭にある、--- ではさまれた数行は「プロフィール欄」です(専門用語で frontmatter・フロントマターといいます)。 Claude Code はここを読んで「この係の名前・担当・使うモデル」を理解します。 とくに model: の行が、料金を左右するいちばん大事な1行です。 implementer にある disallowedTools: Agent は、「部下がさらに自分の部下を雇う」ことを禁止する安全装置です。
👩‍🏫
先生のひとこと:部下は3人で十分です。「もっと専門の係を増やしたら便利では?」と思うかもしれませんが、 係が多すぎると、社長がだれに頼むか迷って、かえって仕事のふり分けが不安定になることが知られています。 まずはこの3人で1〜2週間はたらいてもらい、必要を感じてから増やすのがおすすめです。
6時間目

動作確認 — ちゃんと動いているか見てみましょう

設定がすべて反映されていることを、自分の目で確かめられる。

設定はやりっぱなしにせず、最後に必ず「本当に動いているか」を確認しましょう。 確認も、Claude に頼めば一緒にやってくれます。

確認1:3つの書類がそろっているか

Claude Code の画面に貼り付け
次の3点を確認して、それぞれ結果を報告してください。
1. ユーザーレベルの CLAUDE.md が存在し、「仕事のふり分け」の項目が入っているか
2. ユーザーレベルの settings.json の "model" と "language" の設定値
3. agents フォルダ内のファイル一覧と、各ファイルの model の設定値

3つとも「あります・設定されています」という報告が返ってくれば合格です。

確認2:部下が実際に働くか

Claude Code の画面に貼り付け
explorer サブエージェントを使って、いま開いているフォルダの中身を調べて、要点だけ報告してください。

処理のとちゅうで、画面に explorer の名前が入った表示(部下が働いているしるし)が出て、 最後に調査結果がまとまって返ってくれば、大成功です。

これからの使い方

ふだんの使い方は、今までとまったく同じです。特別な呪文はいりません。 Claude(社長)が依頼の内容を見て、自動で部下に仕事をふってくれます。 もし確実に部下を使わせたいときは、「explorer に調べさせて」「終わったら reviewer に点検させて」のように 名前を出してお願いすると、必ずその係が呼ばれます。

  • 調べもの・要約 → 自動的に explorer(最安の Haiku)が担当
  • 決まった作業 → 自動的に implementer(手ごろな Sonnet)が担当
  • できあがりの点検 → 自動的に reviewer(ベテランの Opus)が担当
  • むずかしい相談・全体の判断 → 社長みずから担当
補講

よくあるつまずき Q&A

困ったときに、あわてず対処できる。

Q. .claude フォルダが見つかりません。

A. 名前が点(.)で始まるフォルダは「かくしフォルダ」なので、ふだんは表示されません。 でも大丈夫、探す必要はありません。この教材の手順はすべて Claude 自身にファイルを作らせる方式なので、 Claude がちゃんと正しい場所に置いてくれます。どうしても自分の目で見たい場合は、 Windows ならエクスプローラーの「表示」メニューで「隠しファイル」にチェックを入れると見えるようになります。

Q. 貼り付けた文章が、とちゅうで送信されてしまいます。

A. 長い文章を貼り付けたとき、改行のところで送信と勘違いされることがまれにあります。 その場合も心配いりません。Claude に「今の続きです」と言って残りを貼れば、文脈をつないで理解してくれます。 また、送信前に内容を確認して、枠内の文章がぜんぶ入っているか見てから Enter を押すと確実です。

Q. まちがった内容で作ってしまいました。元に戻せますか?

A. はい、戻せます。今回作った3種類はすべて「ただの文章ファイル」なので、 Claude に「さっき作った ○○ の内容を、こう直してください」と頼めば何度でも作り直せます。 パソコン本体の動きを変えるような危険な設定ではないので、安心して試行錯誤してください。

Q. 部下(サブエージェント)に任せると、仕事の質が下がりませんか?

A. よい質問です。ポイントは「任せる仕事を選んでいる」ことです。 調べものや決まった作業は、安いモデルでも品質がほとんど変わらないことが分かっています。 一方で、むずかしい判断や最終確認は社長(高性能モデル)が自分で行う設計です。 さらに、点検役の reviewer にはベテラン級の Opus を割り当ててあるので、チェックの目はむしろ厳しくなる二重の備えです。 それでも心配な仕事のときは、「これは部下に任せず、あなたが直接やってください」と一言添えれば、社長が直接担当してくれます。

Q. 料金はどのくらい変わりますか?

A. お仕事の内容によるので一概には言えませんが、考え方はシンプルです。 モデルの料金には数倍〜十倍以上の開きがあるため、「量の多い単純作業」を安いモデルに移すほど効果が大きくなります。 調べものや資料読みが多い使い方ほど、節約効果を実感しやすいでしょう。

Q. Mac と Windows で手順は変わりますか?

A. ほとんど変わりません。違うのは2時間目の「黒い画面の開き方」(Windows は PowerShell、Mac はターミナル)だけで、 それ以降の「Claude に貼り付ける文章」は全機種共通です。両方のパソコンをお使いの方は、 それぞれのパソコンで同じ手順を繰り返せば、同じチームを両方に作れます。

巻末付録

用語集

分からないことばに出会ったら、ここへ。

Claude(クロード)
Anthropic(アンソロピック)社がつくったAIアシスタントの名前です。
Claude Code(クロード・コード)
Claude に、パソコンの中での実作業(ファイル作成・調査・プログラミングなど)を任せられる道具。黒い画面で日本語で会話しながら使います。
モデル
AIの頭脳の種類。この教材では Fable(社長級)、Opus(ベテラン)、Sonnet(中堅)、Haiku(若手)の4つが登場しました。賢いほど高く、軽いほど安い関係です。
トークン
AIの利用量を数える単位。読み書きする文章の量に応じて消費され、料金のもとになります。
サブエージェント
Claude が呼び出せる「部下」。それぞれに担当とモデルを決めておけて、安いモデルを割り当てることで節約につながります。
CLAUDE.md(クロード・エムディー)
Claude が毎回読んでくれるルールブック。日本語のふつうの文章で書けます。
settings.json(セッティングス・ジェイソン)
Claude Code の機械向け設定ノート。メインのモデルの指定などを書きます。書式が厳密なので、編集は Claude に頼むのが安全です。
agents フォルダ(エージェンツ)
部下たちのプロフィール票(1人1ファイル)を入れておくフォルダ。.claude フォルダの中に置きます。
frontmatter(フロントマター)
プロフィール票の先頭にある、--- ではさまれた設定欄。名前・担当・使うモデルなどをここに書きます。
PowerShell(パワーシェル)/ターミナル
パソコンに文字で命令するための黒い画面。Windows は PowerShell、Mac はターミナルという名前です。
かくしフォルダ
名前が「.(点)」で始まる、ふだんは表示されないフォルダ。.claude もそのひとつです。
ホームフォルダ
パソコンの中の、あなた専用の入れもの。Windows なら C:\Users\あなたの名前、Mac なら /Users/あなたの名前 の場所です。