効率を上げる、
5本の柱。
基本を覚えたら、次は「ムダを削る」段階。
記憶残量を見る /context、品質を見る /review、
コストを見る /usage、過去を呼び戻す /resume、
慎重に進める /plan の5本です。
この章で扱う5本について
どれも「ムダを削る」「失敗を防ぐ」ためのコマンドです。基本の5本に慣れてきたら、ここから取り入れていくのがおすすめです。
📊 /context — Claude の記憶容量を表示するメーター
今どれだけ「Claude の記憶容量」を使っているかを表示するメーター。
こんな時に使います
佐々木さんは、Claude の動きが少し鈍くなってきたと感じました。/context を打つと、現在のコンテキスト使用率が 78% と表示されました。「もうすぐ満杯だな、/compact しよう」と判断できました。事前にメーターを見られるので、突然「容量オーバー」になって作業が止まる事態を防げます。
実行画面のイメージ
> /context
Context Window Usage
─────────────────────────────
System prompt: 12,000 tokens (6%)
CLAUDE.md: 3,400 tokens (2%)
Conversation: 140,000 tokens (70%)
Tool definitions: 4,600 tokens (2%)
─────────────────────────────
Total: 160,000 / 200,000 tokens (80%)
⚠️ Approaching limit. Consider /compact
使うとどうなる?
- 現在のコンテキスト使用率がパーセンテージで表示
- 内訳(システム/CLAUDE.md/会話/ツール)も分かる
- 80% を超えると警告が出る
- これを見て
/compactや/clearを判断できる
使わなくてもよい場合
- セッションを始めたばかりの時(まだ余裕がある)
- 短い質問 1 つだけの時
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- コンテキストウィンドウ
- Claude が「一度に覚えていられる量」の上限。
- トークン
- AI が文章を処理する最小単位。
0〜50%: 余裕、気にしなくて OK/50〜80%: 注意ゾーン、長い作業なら /compact 検討/80% 以上: 警告ゾーン、すぐに /compact か /clear を。
15 分おきに /context。これだけで「動きが鈍い」「忘れている」「混乱している」AI を見ることが激減します。メーターを見る習慣はコスパが高い。
🔍 /review — 書いたコードをレビューしてもらう
書いたコードを「レビュー(品質チェック)」してもらう専門家。
こんな時に使います
中村さんは、Claude と一緒に新機能のプログラムを書き終えました。「これで完成かな?」と思いましたが、念のため /review を実行。すると、Claude がバグの可能性が 3 つ、セキュリティ上の懸念が 1 つ、改善できる箇所が 5 つあると指摘してくれました。「自然言語で『レビューして』と頼むより、/review の方が漏れなく見てくれる」と中村さんは実感しました。
実行画面のイメージ
> /review
⠋ Reviewing recent changes...
⠙ Analyzing 4 files (auth.ts, login.tsx, ...)
Code Review Results
─────────────────────────────
🔴 Critical (1)
auth.ts:45 - SQL injection risk in user input
🟡 Warnings (3)
login.tsx:23 - Missing error handling
auth.ts:78 - Hardcoded timeout value
...
🟢 Suggestions (5)
...
─────────────────────────────
使うとどうなる?
- 直近で変更したコードが自動でスキャンされる
- 「バグ」「セキュリティ」「スタイル」の観点でチェックされる
- 問題箇所が深刻度別(🔴 重大/🟡 警告/🟢 提案)に整理される
- 「どこを直すべきか」が具体的に示される
使わなくてもよい場合
- まだコードを書き始めたばかりで未完成の時
- 一回限りの実験コードの時
- より厳密にレビューしたい時(
/ultrareviewの方が高機能)
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- レビュー
- 第三者の目でコードをチェックすること。
- PR(プルリクエスト)
- コードの変更を提案する仕組み。
特定の観点だけレビューしてほしい時は、コマンドの後に追加で指示できます。例: /review Focus on security issues only、/review Check the database query performance。
「書いた→動いた→終わり」ではなく、「書いた→ /review →直す」を一巡入れるだけで、後日のトラブルがはっきり減ります。1〜2 分の追加投資で見えなかった穴が見える。
💰 /usage — プラン利用状況とコストを一覧
プランの利用状況とコストを一覧表示する「料金メーター」。
こんな時に使います
伊藤さんは、月末になって「今月いくら Claude Code を使ったかな?」と気になりました。/usage を打つと、今日の使用量、今週の使用量、月のプラン上限に対する残り、コストの内訳が一画面で全て分かりました。「あ、Opus を使いすぎていたな。明日からは Sonnet を基本にしよう」と気づけました。
実行画面のイメージ
> /usage
Usage Dashboard
─────────────────────────────
Daily: 142,000 tokens / 500,000 (28%)
Weekly: 2.8M tokens / 5M (56%)
Monthly cost: $34.20 / $100 (subscription)
─────────────────────────────
Breakdown by model:
Opus 4.7: $24.10 (70%)
Sonnet 4.6: $8.50 (25%)
Haiku 4.5: $1.60 (5%)
─────────────────────────────
Resets in: 18 days
使うとどうなる?
- 日次・週次・月次の使用量が表示される
- プラン上限との比較で残量が見える
- モデル別のコスト内訳が分かる
- ストリーク(連続使用日数)も確認できる
使わなくてもよい場合
- まだ使い始めて日が浅い時(コストが小さい)
- プランの上限を気にしない使い方の時
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- ストリーク
- 連続使用日数(Duolingo のアレと同じ)。
- トークン
- AI の処理単位。1 日や月の上限はトークン数で決まる。
2026 年 4 月 23 日リリースの v2.1.118 で、それまで別だった /cost と /stats が /usage に統合されました。/cost と /stats は今も使えますが、/usage の特定タブを開くショートカットになっています。
金曜の夜に /usage を見て「今週は何にいくら使ったか」を 1 分振り返るだけで、翌週のモデル選択が変わります。お財布を見ない暮らしより、見る暮らし。
⏪ /resume — 過去のセッションを呼び出して再開
過去のセッションを呼び出して再開する「タイムマシン」。
こんな時に使います
渡辺さんは、昨日 Claude と営業企画書の下書きを作っていました。途中で帰宅し、今朝続きをしたいと思っています。claude コマンドで Claude Code を起動した後、/resume を打つと、過去のセッション一覧が表示されました。昨日の「営業企画書セッション」を選ぶと、まるで時間を巻き戻したかのように、昨日の続きから作業を再開できました。
実行画面のイメージ
> /resume
Resume a session (current directory):
─────────────────────────────
◉ 2026-05-14 09:23 営業企画書ドラフト
(47 messages, 142k tokens)
○ 2026-05-13 16:45 Web サイト改修
(89 messages, 198k tokens)
○ 2026-05-12 10:11 経費精算スクリプト
(12 messages, 18k tokens)
─────────────────────────────
↑↓ to select, Enter to resume, Ctrl+A for all projects
使うとどうなる?
- 過去のセッション一覧が新しい順に表示される
- 各セッションの概要(タイトル、メッセージ数、トークン量)が見える
- 選んだセッションが復元され、続きから作業できる
- デフォルトでは現在のフォルダのセッションのみ表示(Ctrl+A で全プロジェクト)
使わなくてもよい場合
- 全く新しいタスクを始める時
- 過去のセッションを呼び出さないシンプルな単発作業
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- セッション
- 1 回分の会話のかたまり。Claude Code は自動保存している。
- プロジェクト
- 作業フォルダ単位。同じフォルダのセッションがグループ化される。
セッションに名前をつけておくと、後で探しやすくなります。例: /rename 営業企画書ドラフト。これで後日 /resume した時、この名前で見つけられます。
「あの時の続き、どこからだっけ?」が消える機能。昨日の自分を AI ごと連れてこれるので、頭の切り替え時間がゼロになります。出張先のホテルでも復活可能。
📋 /plan — 大きな変更前に計画モードへ切り替え
大きな変更の前に「計画モード」に切り替える慎重派モード。
こんな時に使います
小林さんは、社内システムの認証機能を大幅に書き換えたいと思いました。いきなり Claude に「書き換えて」と頼むと、想定外の変更で混乱するかもしれません。/plan を打って計画モードに切り替えると、Claude は実際には変更を加えず、まず「こう変えます」という計画書だけを作って提示してくれました。小林さんは計画を確認し、「ここはこう変えてほしい」と修正を依頼。納得してから「では実行して」と承認しました。失敗のリスクが激減しました。
実行画面のイメージ
> /plan
✓ Switched to plan mode
In plan mode, Claude will:
✓ Read and analyze files
✓ Propose changes
✗ NOT modify files until you approve
Current mode: 📋 PLAN
>> 認証機能を JWT 方式に書き換えたい
⠋ Analyzing auth module...
⠙ Reading 7 files...
Proposed Plan:
─────────────────────────────
1. src/auth.ts を JWT 実装に書き換え
2. tokens.ts を新規作成
3. login.tsx の呼び出し方法を更新
4. テストファイル auth.test.ts を追加
─────────────────────────────
Approve this plan? [y/n]
使うとどうなる?
- 計画モードに切り替わる(ステータスバーに「PLAN」表示)
- Claude はファイルを読むだけで書き換えない
- 「こう変える」という計画書を提示してくれる
- 計画を承認してから初めて実行に移る
使わなくてもよい場合
- 小さな修正(誤字直しなど)
- 試行錯誤しながら進めたい時(
/branchの方が向く) - すでに何をするか明確に決まっている時
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- 計画モード(plan mode)
- 「読むだけで書き換えない」安全モード。
- 承認
- 「OK、その通りに実行して」と意思表示すること。
/plan: Claude 自身が計画を立てる(自由度高い)//permissions で都度確認: 一つひとつの操作を確認(細かい)/AutoMode: 全て任せる(信頼度高いベテラン向け)。
「大きな変更の前は /plan」。これだけ覚えておけば、「あれっ、何が起きた!?」がほぼゼロに。慎重に進めたい日の最初の一手として強力です。
この 5 本の使い分け
迷ったときに見るための一覧。
| コマンド | こんな時 | こうなる | 一言コツ |
|---|---|---|---|
/context |
動作が鈍い・記憶量が気になる | 使用率パーセントを表示 | 15 分おきに見る |
/review |
コードを書き終えた | 重大度別に問題を表示 | 「書いた→ /review」を一巡 |
/usage |
月末・コストを把握したい | 日次/週次/月次のコスト一覧 | 金曜夜の振り返り |
/resume |
昨日の続きをしたい | 過去のセッション一覧から復元 | /rename で名前付け |
/plan |
大きな変更を前にしている | 変更せず計画書だけ提示 | 承認してから実行 |
朝に /resume で昨日の続きへ → 作業中は /context でメーター確認 → 大きな変更は /plan でリスク低減 → 書いたら /review → 週末に /usage で振り返り。安全網が一気に張れる5本です。