広げる、戻る、
分岐させる。
Claude Code を拡張する /plugin・/skills、
中断から戻る /recap、横道に逸れる /btw、
本筋を分岐させる /branch。集中と冒険の5本です。
この章で扱う5本について
「Claude Code に何かを足す」「中断した話に戻る」「ちょっと寄り道する」「別アプローチを並行で試す」を実現する5本。一人で複数の自分を持つようなコマンド群です。
🧩 /plugin — 拡張機能(プラグイン)を追加・管理
Claude Code に「拡張機能(プラグイン)」を追加・管理する機能拡張係。
こんな時に使います
藤井さんは、「もっと Claude Code を便利にしたい」と思っていました。/plugin を開くと、世界中の開発者が公開しているプラグインの一覧が見られました。「Superpowers」というプラグインを入れると、複数の便利なコマンドが一気に追加され、生産性が格段に上がりました。藤川さんも既にこのプラグインを愛用されています。
実行画面のイメージ
> /plugin
Plugin Manager
─────────────────────────────
📦 Installed (3)
✓ superpowers v5.0.7 45 commands
✓ git-workflow v2.1.0 12 commands
✓ test-runner v1.8.3 6 commands
🔍 Discover
• code-quality Quality checks
• dependency-mgr Package management
• deploy-helper Deployment automation
Components | Errors | Settings
─────────────────────────────
[i]nstall, [u]pdate, [d]elete
使うとどうなる?
- インストール済みプラグインの一覧が表示される
- 新しいプラグインを探してインストールできる
- 各プラグインが提供するコマンド数も確認できる
- アップデートや削除も同じ画面から実行可能
使わなくてもよい場合
- 標準機能で満足している時
- 初心者の最初の 1〜2 週間(まず標準機能に慣れる)
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- プラグイン
- 後から追加できる拡張機能。スマホアプリのようなもの。
- マーケットプレイス
- プラグインの配布元。
Superpowers: 多機能ツールキット(藤川さん使用中)/Git workflow: Git 操作の自動化/Test runner: テスト実行の効率化/Code quality: 品質チェック自動化。
/plugin install superpowers@marketplace → ✓ Installed: superpowers v5.0.7/✓ Added 45 commands and 12 skills/Restart recommended。
標準コマンドの 30 本に慣れたら、プラグインを 1 つだけ入れてみる。世界の解像度が一段上がります。最初は「Superpowers」で間違いないです。
🛠️ /skills — 自作スラッシュコマンドを管理
カスタムスラッシュコマンド(自作機能)を管理する「マイコマンド帳」。
こんな時に使います
福田さんは、「毎週月曜に同じ作業を繰り返している」ことに気づきました。これをコマンド化すれば便利だと思い、/skills で自作のスキルを作成。「/monday-report」と打つだけで、いつもの月曜作業が自動実行されるようになりました。チームメンバーにも共有できます。
実行画面のイメージ
> /skills
Skills (Custom Commands)
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📁 Project Skills (.claude/skills/)
✓ monday-report Weekly report generation
✓ deploy-staging Deploy to staging env
✓ code-translate Translate comments JP↔EN
📁 Personal Skills (~/.claude/skills/)
✓ git-cleanup Clean up local branches
✓ notes-search Search personal notes
Filter: [t]oken count, [n]ame, [u]sage
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使うとどうなる?
- 自分で作ったカスタムコマンドが一覧表示される
- プロジェクト用(チーム共有)と個人用が区別される
- 各スキルのトークン消費量も確認できる
- スキルを編集・削除できる
使わなくてもよい場合
- まだカスタムコマンドを作っていない時
- 標準コマンドだけで満足している時
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- スキル(Skill)
- Markdown ファイルで書く自作のコマンド。
.claude/skills/- スキルファイルを置くフォルダ。
2026 年 4 月 11 日の v2.1.101 で、それまでの .claude/commands/ 形式のカスタムコマンドが Skills に統合されました。両方とも引き続き動作しますが、新しく作る場合は Skill 形式が推奨です。
① .claude/skills/my-command/SKILL.md を作成 → ② --- name: my-command / description: 何をするコマンドか --- の frontmatter を書く → ③ /my-command で呼び出せるようになる。
「藤川.com で繰り返しやっていること」をスキル化すると、もう一人の自分が育ちます。/fweb もまさにそれで、新規ページ作成が一瞬になりました。
📜 /recap — セッションのあらすじを表示
セッションに戻ってきた時に「今までのあらすじ」を表示する復習機能。
こんな時に使います
岡本さんは、3 時間の会議から戻ってきて、午前中の Claude との作業を再開しようとしていました。「えーと、どこまで進めてたっけ?」と思った瞬間、/recap を実行。これまでの作業のあらすじ、次にやるべきこと、保留中の判断事項が要約表示されました。「あ、データベース移行の途中だった」とすぐに思い出せました。
実行画面のイメージ
> /recap
Session Recap
─────────────────────────────
📅 Session started: 14:23 (4h 12m ago)
Progress Summary:
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✓ Reviewed authentication module
✓ Identified 3 security issues
✓ Fixed SQL injection in auth.ts
✓ Updated tests (12 new tests added)
In Progress:
─────────────────────────────
⏳ Database migration script
Last edit: 17:45
Files modified: migrations/001_*.sql
Pending Decisions:
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❓ Should we use UUIDs or sequential IDs?
❓ Migration timing: blue-green or rolling?
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使うとどうなる?
- これまでの作業内容が要約表示される
- 「完了」「進行中」「保留中」が整理される
- どこまで進めたか即座に把握できる
- 中断していた作業を効率的に再開できる
使わなくてもよい場合
- セッションを始めたばかりの時
- 短時間で済む作業の途中
- 既に状況を把握している時
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- Recap(リキャップ)
- 「振り返り」「あらすじ」の意味。
- 要約
- 重要なポイントだけ抜き出して短くまとめること。
2026 年 4 月 14 日の v2.1.108 で追加された機能です。/config で自動表示の有効/無効を設定できます。テレメトリ無効時には CLAUDE_CODE_ENABLE_AWAY_SUMMARY 環境変数で強制有効化可能です。
会議から戻った直後/翌日に作業を再開する時/同僚に進捗を報告する前/1 時間以上席を外していた時。
「私の代わりに状況を整理してくれる秘書」だと思って使うと最強です。打ち合わせ後にコーヒー片手に /recap、で頭が一瞬で戻ります。
💬 /btw — メイン会話を汚さず横から質問
メインのタスクを汚さずに、横から「ちょっと聞きたい」を挟む雑談チャネル。
こんな時に使います
上田さんは、Claude に大事なプログラムを書いてもらっている最中に、「ところで、この変数名って英語で何て言うんだっけ?」とふと疑問が湧きました。普通に聞くとメインの会話履歴が汚れてしまいます。/btw この変数名って英語で何? と打つと、メインの作業文脈を汚すことなく、サッと答えだけもらえました。
実行画面のイメージ
> /btw 「割引率」って英語で何と書きますか?
(Aside - not added to main conversation)
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"Discount rate" が一般的です。
類語:
- discount percentage (割引パーセント)
- markdown rate (値下げ率)
- reduction rate (削減率)
文脈によって使い分けてください。
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✓ Aside completed. Returning to main task.
使うとどうなる?
- メインの会話履歴とは別チャンネルで質問できる
- Claude が答えを返してくれる
- メインの作業文脈は一切汚れない
- コンテキスト消費も最小限
使わなくてもよい場合
- メイン作業と関係する質問の時(普通に聞く)
- 質問が短い時(影響が小さければ普通で OK)
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- btw
- "by the way"(ところで)の略。
- コンテキスト汚染
- 関係ない話題でメイン文脈がぼやけること。
「これって英語で何?」「今日の天気は?」「コーヒー入れる時間って何分?」「この単語の意味は?」など、メインタスクに関係ない、サッと聞きたいこと。
気が散る前提で集中力を守るための仕掛け。「あ、これ気になる」を放置せず /btw で 30 秒で解消する習慣が、長時間の集中を支えます。
🌳 /branch — 会話を枝分かれさせて別アプローチを試す
会話を枝分かれさせて、別アプローチを試せる「A パターン・B パターン」モード。
こんな時に使います
竹内さんは、Claude とデザインを相談中、「赤を基調にする案」と「青を基調にする案」の両方を試したくなりました。/branch を実行して会話を枝分かれさせ、片方の枝で赤を、もう片方で青を試しました。両方のアプローチを並行して検討でき、最終的に良い方を採用できました。
実行画面のイメージ
> /branch
Branch current conversation
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Branch name: blue-color-scheme
✓ Branched from current session
✓ Original session preserved as: red-color-scheme
✓ Now working on: blue-color-scheme
Switch between branches with /resume
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使うとどうなる?
- 現在の会話の「コピー」が作られる
- 元の会話はそのまま保存される
- 新しい枝で別アプローチを試せる
- 後で
/resumeで元の枝に戻れる
使わなくてもよい場合
- 単一の方向で進めば十分な時
- 試行錯誤の段階を過ぎた時
- リソースを節約したい時(枝はトークンを使う)
関連する他のコマンド
補足(専門用語の解説)
- ブランチ(branch)
- 「枝」のこと。Git などでもよく使う概念。
- 枝分かれ
- 一つの幹から複数の道に分かれること。
v2.1.77 で /fork から /branch に名称変更されました。古い名前で覚えていた方は注意です。
A 案 vs B 案を比較したい時/「もしも〇〇だったら」を試したい時/リスクの高い変更を試行する前/複数のクライアントに別パターンを提案する時。
「迷ったら両方試せばいい」を許してくれる優しい機能。決断する前に両方見られるので、後悔の少ない選択ができます。
この 5 本の使い分け
拡張と再開の5本、迷ったときの一覧。
| コマンド | こんな時 | こうなる | 一言コツ |
|---|---|---|---|
/plugin |
機能を一気に増やしたい | 拡張機能の一覧と導入 | まず Superpowers 1 本 |
/skills |
定型作業を自分用に | 自作コマンドの管理 | 繰り返し作業を即スキル化 |
/recap |
中断後に戻ってきた | 完了・進行中・保留を整理 | 会議後・翌朝の一手 |
/btw |
関係ない疑問が湧いた | メインを汚さず答える | 30 秒で気になりを消す |
/branch |
A/B 両方試したい | 会話を枝分かれさせる | 並行検討で後悔を減らす |
/plugin・/skills で道具を増やし、/recap で時間軸を、/btw・/branch で集中軸と探索軸を分ける。Claude Code の「広さ」が一気に増える5本です。